「混じる」と「交じる」はどちらも「まじる」と読みますが、意味や使われる場面には違いがあります。そのため、文章を書くときに、どちらの漢字を選べばよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、混じると交じるの違いを辞書や一般的な用法をもとに整理し、基本的な使い分けのポイントをわかりやすく解説します。
混じると交じるの違いとは?意味と基本的な使い分け

「混じる」と「交じる」はどちらも「まじる」と読みますが、表す内容が異なります。混じると交じるの違いを理解するには、「何がまじるのか」に注目すると判断しやすくなります。
まずは、それぞれの意味と基本的な使い分けを確認しましょう。
混じるは「複数のものが入り合う」ときに使う
「混じる」は、異なるものが一つの中に入り込み、区別しにくい状態を表すときに使われます。色・液体・気体・材料・感情など、さまざまなものが入り合う場面で用いられることが一般的です。
例えば、「赤い絵の具に白が混じる」「雨に雪が混じる」「雑音が混じる」のように、それぞれの要素が一緒になった状態を表します。 また、人についても「外国人が日本人の中に混じる」のような表現が使われます。この場合も、「集団の中に入り込む」という意味が中心です。
【例文】
- コーヒーに砂糖が混じっている。
- 晴れ間に雨が混じる天気になった。
- 録音した音声に雑音が混じっていた。
「混じる」は、物事が入り合って一つの状態になることを表す漢字と考えると、使い分けしやすくなります。
交じるは「人や物が交わる・入り交じる」ときに使う
「交じる」は、人や物が互いに交わったり、入り交じったりする様子を表すときに使われます。「交」という漢字には「交わる」「交流する」という意味があるため、人と人との関係や複数の集団が入り交じる場面で使われることが多い表記です。
例えば、「子どもたちに大人が交じる」「和紙に金糸が交じる」のように、それぞれが独立したまま交わる様子を表します。 ただし、「混じる」と「交じる」のどちらでも表記される例があります。
また、公用文や新聞では、表記基準に従って使い分けられることもあります。そのため、意味だけでなく文章の種類も考慮すると、適切な表記を選びやすくなります。
【例文】
- 地域のお祭りには観光客も交じっていた。
- 会話の中に英語が交じることがある。
- 子どもたちの列に先生も交じって歩いた。
「交じる」は、人や集団、独立したもの同士が交わる様子を表す場合に使われることが多い表記です。この点を意識すると、混じると交じるの使い分けで迷いにくくなります。
混じると交じるはどう使い分ける?判断ポイントを解説

「混じる」と「交じる」は意味が近いため、迷う場面は少なくありません。しかし、いくつかの判断ポイントを知っておくと、適切な表記を選びやすくなります。
まずは「何がまじるのか」を確認し、そのうえで文章の種類や表記基準を意識すると、使い分けで迷うことが少なくなります。
「混ざる対象」に注目すると判断しやすい
混じると交じるの使い分けでは、「何がまじるのか」を考えることが基本的な判断方法です。
「混じる」は、液体や気体、色、音など、異なるものが入り合って一つの状態になる場面で使われることが一般的です。一方、「交じる」は、人や集団、独立したもの同士が交わる様子を表す場合に使われることが多くあります。
次の表を見ると、それぞれの違いを整理しやすくなります。
| 表記 | 主な対象 | 例文 |
|---|---|---|
| 混じる | 色・液体・音・空気・材料など | 雨に雪が混じる |
| 交じる | 人・集団・独立したもの | 子どもの列に先生が交じる |
ただし、この区別は絶対ではありません。同じ内容でも「人ごみに混じる」のように「混じる」が使われる例もあり、実際の文章では表記の慣用や文脈が考慮されます。迷った場合は、辞書の用例を確認すると適切な表記を選びやすくなります。
公用文・新聞・辞書ではどのように使われているか
文章を書く仕事や公的な文書では、意味だけでなく表記基準も重要です。
公用文では、常用漢字表に基づいた表記が基本となります。「交じる」「交ざる」「交える」と「混じる」「混ざる」「混ぜる」は、いずれも常用漢字表に掲載されているため、どちらか一方だけが正しいというわけではありません。
そのため、新聞社や出版社では独自の用字・用語集を設け、表記を統一している場合があります。また、国語辞典でも両方の表記を掲載し、それぞれの意味や用例を示していることが一般的です。
文章を書く際は、「意味に合っているか」と「文書全体で表記が統一されているか」の2点を意識すると、読み手に伝わりやすい文章になります。迷った場合は、使用する辞書や組織の表記ルールに合わせるとよいでしょう。
混じると交じるの使い分けがわかる例文集

意味の違いを理解していても、実際に文章を書く際には迷うことがあります。例文を見ると、それぞれの漢字が使われる場面を具体的にイメージしやすくなります。
代表的な例文を通して、「混じる」と「交じる」の使い分けを確認しましょう。
混じるを使う例文と適切な場面
「混じる」は、異なるものが入り込み、一つの状態になっていることを表す場合に使われます。色や液体、音、気体、感情など、境界がはっきりしなくなる場面で用いられることが一般的です。
【例文】
- コーヒーにミルクが混じっている。
- 雨に雪が混じる一日だった。
- 演奏中に雑音が混じってしまった。
- 赤色に少し青色が混じっている。
- うれしさと不安が混じった気持ちだった。
これらはいずれも、複数の要素が入り合って一つの状態を表しています。 迷ったときは、「混ざった結果、一体となっているか」を判断の目安にすると、「混じる」を選びやすくなります。
交じるを使う例文と適切な場面
「交じる」は、人や集団、独立したもの同士が交わる場面で使われることが多い表記です。それぞれの存在を保ったまま、一緒になっている様子を表します。
【例文】
- 子どもたちの列に先生も交じって歩いた。
- 地域のイベントには観光客も交じっていた。
- 日本語の会話に英語が交じることがある。
- 経験者と初心者が交じって作業を行った。
- 男性に交じって女性も参加していた。
このように、「交じる」は人や集団が交わる場面でよく使われます。ただし、「英語が交じる」のように、人以外でも独立した言葉や要素が交わる場面で使われることがあります。 混じると交じるの違いで迷った場合は、「一つに入り合う様子なら『混じる』」「人や集団などが交わる様子なら『交じる』」を基本的な目安にすると判断しやすくなります。ただし、辞書では両方の表記を認めている用例もあるため、文脈や表記ルールに合わせて使い分けることが大切です。
混じると交じるについてよくある質問
「交ざる」と「交じる」に違いはありますか?
意味に大きな違いはありません。「交ざる」は「まざる」と読む動詞で、「交じる」はその連用形を含む表記です。例えば、「人が交ざる」「人が交じる」のように使われますが、実際の文章では「交じる」の表記が用いられることが多くあります。
「混ぜる」と「交ぜる」はどのように使い分けますか?
「混ぜる」は、液体や材料などを一つにする場合に使われることが一般的です。一方、「交ぜる」は、人や集団の中に加える、仲間に入れるといった意味で使われることがあります。例えば、「絵の具を混ぜる」と「子どもの列に先生を交ぜる」のように使い分けます。
「入り混じる」と「入り交じる」はどう違いますか?
「入り混じる」は、さまざまなものが入り合って区別しにくい状態を表す場合によく使われます。一方、「入り交じる」は、人や集団、複数のものが交わって存在している様子を表すことが多い表現です。ただし、実際には意味が重なる場面もあり、辞書では両方の表記が認められている用例もあります。文脈や表記ルールに合わせて選ぶとよいでしょう。