先日、家族に「醤油を買ってきて」と頼まれてスーパーへ行ったところ、棚に並ぶ醤油の種類の多さに驚きました。
「キッコーマンしょうゆ」くらいしか知らなかったのに、「特選」「丸大豆しょうゆ」など見慣れない言葉がずらり。結局、価格で選んで買って帰ったものの、どれがどう違うのか気になって調べてみることにしました。
この記事では、日本農林規格(JAS)で分類される醤油の種類と、それぞれの特徴・料理での使い分けをわかりやすくまとめました。
JAS規格で分類される醤油の種類

JAS(日本農林規格)では、醤油は原料や製法の違いによって5種類に分類されています。ここでは、それぞれの特徴と用途を整理します。
醤油の「特級」「特選」「丸大豆」などの違いは?

醤油のラベルには「特選」「特級」「丸大豆」など、等級のような言葉が並びます。
実はこれらは、等級・付加表示・原料表示の3つに分けられます。
JAS規格で定められた3つの等級
JASで公式に定められている等級は以下の3つだけです。
- 特級(最高ランク)
- 上級
- 標準
等級は、醤油の旨味成分の指標である「全窒素分」の量で決まります。
窒素分が多いほど旨味が強く、等級が上がります。
「特選」「超特選」は特級の上位版
「特選」「超特選」は、特級の基準をさらに上回る醤油にだけ許される呼称です。
- 超特選:特級より旨味成分が20%以上多い
- 特選:特級より旨味成分が10%以上多い
- 特級:JASが定める最高ランク
つまり、「特選」「超特選」は特級の中でもさらに旨味が強い醤油ということになります。
「丸大豆しょうゆ」は等級ではなく“原料”
「丸大豆しょうゆ」はランクではなく、大豆の種類を表す言葉です。
- 丸大豆しょうゆ:大豆を丸ごと使用。まろやかでコクがある
- (無表記):脱脂加工大豆を使用。キレのある味でコスパが良い
JAS分類5種の醤油|料理での使い分けガイド

醤油は種類によって「色」「塩分」「旨味」が異なるため、料理に合わせて使い分けると仕上がりがぐっと良くなります。
こいくちしょうゆ(濃口)
万能選手。まずはこれを選べば間違いない。
【向いている料理】:肉じゃが、魚の煮付け、焼き鳥、冷奴
【ポイント】:色が濃いので、素材の色を残したい料理には不向き
うすくちしょうゆ(淡口)
色をつけたくない料理に。京風の仕上がりに最適。
【向いている料理】:お吸い物、うどん、炊き合わせ、茶碗蒸し
【ポイント】:塩分が高いので入れすぎ注意
たまりしょうゆ(溜)
旨味の爆弾。照りとコクを出したい時に。
【向いている料理】:刺身(赤身)、照り焼き、佃煮
【ポイント】:加熱すると美しい赤みと照りが出る
さいしこみしょうゆ(再仕込み)
贅沢な仕上げ用。つけ・かけに最適。
【向いている料理】:刺身(大トロ・ブリ)、ステーキ、冷奴
【ポイント】:高級品が多く、煮物より“仕上げ”向き
しろしょうゆ(白)
色をつけたくない時の最終兵器。
【向いている料理】:だし巻き卵、茶碗蒸し、浅漬け、白身魚の漬け
【ポイント】:甘みがあり、隠し味にも使いやすい
【チャート】
| 醤油の種類 | おすすめの料理 | 使い分けのポイント |
|---|---|---|
| こいくち(濃口) | 肉じゃが、魚の煮付け、焼き鳥、卓上全般 | 最も万能。香りとコクのバランスが良く、どんな料理にも合う。 |
| うすくち(淡口) | お吸い物、うどん、炊き合わせ、茶碗蒸し | 素材の色を活かしたい時に。塩分は強めなので量に注意。 |
| たまり(溜) | 刺身(赤身)、照り焼き、佃煮 | とろりとした濃厚な旨味。加熱すると美しい照りと赤みが出る。 |
| さいしこみ(再仕込み) | 刺身(大トロ・ブリ)、ステーキ、冷奴 | 醤油で醤油を仕込む贅沢品。濃厚だが塩角がなく、つけ・かけに最適。 |
| しろ(白) | 吸い物、だし巻き卵、浅漬け、白身魚の漬け | 最も色が淡い。料理に色をつけず、甘みと旨味だけを足したい時に。 |
まとめ:料理に合わせて醤油を選ぶと味が変わる
醤油は「どれも同じ」に見えて、実は種類ごとに個性が大きく異なります。
JAS規格の5分類と等級の意味を知っておくと、料理の仕上がりがぐっと良くなり、スーパーで迷うこともなくなります。
- 迷ったら濃口しょうゆ
- 色を残したいなら淡口しょうゆ
- 旨味と照りなら溜しょうゆ
- 贅沢な仕上げなら再仕込みしょうゆ
- 色をつけたくないなら白しょうゆ
醤油の種類についての疑問
醤油の「特級」「特選」「超特選」はどれが一番いいの?
基準としては「超特選 > 特選 > 特級」です。
ただし、料理との相性や好みによって“最適”は変わります。刺身には再仕込みや特選が合うなど、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。「丸大豆しょうゆ」と「普通の醤油」は何が違う?
丸大豆しょうゆは大豆を丸ごと使うため、まろやかでコクのある味わいになります。
一方、一般的な醤油は「脱脂加工大豆」を使い、キレのある味で価格も手頃です。
どちらが良いというより、風味の好みで選ぶのが正解です。うすくちしょうゆは味が薄いの?
名前とは逆で、塩分は濃口より高めです。
色が淡いだけで味が薄いわけではないため、入れすぎると塩辛くなります。白しょうゆはどんな時に使うの?
色をつけたくない料理に使います。
茶碗蒸し、だし巻き卵、浅漬けなど、素材の色を活かしたい時に便利です。醤油は種類ごとに保存方法は違う?
基本は同じで、開封後は冷蔵保存が推奨です。
特に淡口・白しょうゆは色が変わりやすいため、冷蔵庫での保存がより重要です。