日本労働組合総連合会とは

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連合(日本労働組合総連合会)とは?役割や支持政党がどこかを専門家が解説|立憲・国民の違いまで5分で把握

ニュースで頻繁に目にする「連合」という組織ですが、その実態を正確に把握している方は少ないかもしれません。

正式名称を日本労働組合総連合会といい、約700万人が加盟する日本最大のナショナルセンター(労働組合の全国中央組織)です。 連合は、日々の賃上げ交渉や労働環境の改善といった重要な役割を担うだけでなく、私たちの生活に直結する政策提言を政府や各党へ行っています。

特に注目されるのが政治との関わりです。「支持政党はどこか」という疑問に対し、現在は立憲民主党と国民民主党を支援していますが、そこには両党の政策の違いや組織内の複雑な事情が深く絡んでいます。

連合(日本労働組合総連合会)とは?役割や仕組みをわかりやすく解説

連合(日本労働組合総連合会)とは

「連合」の正式名称は日本労働組合総連合会といい、1989年に誕生した日本最大の労働組合の全国中央組織(ナショナルセンター)です。東京に本部を置き、全国各地の労働組合が加盟するこの巨大な組織は、現在約700万人もの組合員を抱えています。

日本労働組合総連合会の役割を一言で言えば、個別の企業内「労組」だけでは解決が難しい問題を、全国規模で解決することです。例えば、毎年春に行われる賃上げ交渉(春闘)の指針作成や、労働法制の改善、格差是正といった政策提言が主な活動です。

組織の仕組みは、各企業の組合が「産業別組織(構成組織)」に集まり、それがさらに「連合」へとつながる3層構造になっています。組織内では会長や委員、書記長らが中心となり、働くすべての人の暮らしを守るために、日々政府や経済団体と交渉を続けています。

日本最大のナショナルセンター「連合」をわかりやすく紐解く

「連合」という言葉はニュースでよく耳にしますが、その正体を一言で言えば、日本国内にある数多くの労働組合を束ねるトップ組織のことです。正式名称を日本労働組合総連合会といい、東京都千代田区に本部(東京総連合)を構えています。

労働組合は通常、企業ごとに組織されていますが、一つの会社だけでは解決できない「最低賃金の底上げ」や「働き方改革」といった大きな課題があります。そこで全国の労組が集まり、大きなパワーを持って政府や経営者団体と交渉を行うための「ナショナルセンター(全国中央組織)」が必要になります。

連合は1989年に、当時の同盟や総評といった異なる組織が合流して誕生しました。現在は約700万人の組合員を抱え、働く人の代表として政策提言や委員による意見発信を行っています。

連合の立ち位置を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 日本労働組合総連合会
通称 連合(れんごう)
役割 労働条件の改善、政策への提言、労働相談など
規模 日本最大(組合員数 約700万人)

このように、連合をわかりやすく捉えるなら、「働く人みんなの声を国に届けるための巨大なチーム」と言えるでしょう。個々の労働者の権利を守るための心強い存在として、全国規模で活動を続けています。

日本労働組合総連合会の主な役割と社会的な目的

日本労働組合総連合会(連合)の役割は、単に賃上げを交渉するだけではありません。私たちの生活に関わるあらゆる「働くルール」をより良くすることが、その大きな目的です。

具体的な活動の柱は、主に以下の3つに分けられます。

  • 労働条件の維持・向上(春闘の牽引)
    毎年春に行われる「春闘(しゅんとう)」において、全国の労働組合の指針を決定します。大手企業だけでなく、中小企業で働く人の賃金もしっかり底上げされるよう、社会全体の「賃上げの流れ」を作ります。

  • 政策・制度の改善提言
    賃金以外にも、労働時間や育児休業、社会保障制度など、法律や国の仕組みに関する政策提言を行います。連合の委員たちは、政府の審議会などに参加し、現場の労働者の声を直接届けています。

  • 労働相談と組織の拡大
    組合がない職場で働く人や、非正規雇用の方々の相談にも乗っています。また、新しい労組の結成をサポートし、より多くの人が守られる組織作りを推進しています。

連合の社会的な存在意義を整理すると、以下のようになります。

目的 具体的な活動内容
格差の是正 非正規労働者の処遇改善や、男女の賃金格差解消を求める。
雇用の安定 不当な解雇を防ぎ、誰もが安心して働き続けられる法整備を促す。
社会への参画 ボランティア活動や平和運動など、労働者の立場から社会貢献を行う。

このように、連合を理解するためには、単なる「交渉窓口」ではなく、社会全体の幸福度を上げるための「政策集団」としての側面を知ることが重要です。働く私たちが困ったときに、東京の窓口や全国の地方組織を通じて支えてくれる仕組みが整っています。

連合の支持政党はどこ?政治活動を行う理由と影響力

連合の支持政党

「連合の支持政党はどこ?」という疑問を持つ方は多いですが、現在の連合は特定の単一政党のみを支えるのではなく、主に立憲民主党と国民民主党の2党を支援しています。かつての旧民主党の流れを汲む両党に対し、働く者の立場に立った政策実現を求めて協力関係を築いています。

では、なぜ労働組合がこれほど熱心に政治に関わるのでしょうか。その大きな理由は、賃金や労働時間、社会保障といった「働くルール」の多くが、最終的には国会での法律や予算編成によって決まるからです。現場の労使交渉だけでは解決できない課題を、政策提言や法改正を通じて解決していくことが、日本労働組合総連合会の役割の重要な柱となっています。

約700万人の組合員という巨大な組織力は、選挙において非常に大きな影響力を持ちます。推薦候補の当選を後押しするだけでなく、会長らが政府や各党に対して直接要請を行うことで、労働者の声を国の判断に反映させています。こうした政治との関わりは、私たちの雇用や暮らしを守るために欠かせない活動の一つと言えます。

現在の連合の支持政党はどこ?基本的なスタンスを確認

かつて民主党(旧民主党)が一つだった時代は、連合はその最大最強の支持母体として一枚岩で支えていましたが、現在は政党の分裂に伴い、両党をバランスよく支援する形をとっています。

連合の政治的なスタンスは「政策本位」です。自分たちが掲げる「働くことを軸とする安心社会」という理念に近い政策を推進する候補者や政党を応援するというのが基本です。そのため、国政選挙においては両党の候補者を推薦することが一般的ですが、近年では自民党との距離感や、他党(特に共産党)との連携を巡って、組織内でも議論が交わされることがあります。

現在の連合と主要政党との関係性を整理すると以下のようになります。

政党名 関係性とスタンス
立憲民主党 中心的な支援対象。多くの組織内議員(組合出身の議員)が所属している。
国民民主党 中心的な支援対象。電力や自動車などの民間産業別組合が強く支持。
自民党 政策ごとに意見交換を行うことがあるが、基本的な支持関係にはない。
日本共産党 連合としては、理念や路線の違いから「共闘」には否定的な立場。

なぜ労働組合が政治に関わるのか?その必要性と影響力

「労働組合は仕事の条件を話し合う場所なのに、なぜ政治の話が出てくるの?」と不思議に思う方も多いでしょう。その理由は非常にシンプルで、私たちの給料や働き方を決めるルールの多くが、国会で作られる「法律」によって定められているからです。

例えば、最低賃金の引き上げ、残業時間の制限、育児休業の給付金、さらには年金や税金の仕組みなどは、個別の会社との交渉(労使交渉)だけでは変えることができません。日本労働組合総連合会(連合)は、約700万人の働く声を背景に、これらの政策を自分たちに有利な方向へ進めるため、政治の世界へ働きかける役割を担っています。

連合が政治に対して持っている影響力には、主に以下の2つの側面があります。

 

影響力の種類 具体的な内容
組織内議員の輩出 組合出身の代表者を「組織内議員」として国会へ送り出し、現場の意見を直接法律に反映させる。
選挙における集票力 全国に広がる組合員とその家族のネットワークは、候補者にとって極めて大きな「票」の基盤となる。

 

選挙の際、会長や委員たちが特定の候補者を推薦し、組織をあげて応援するのは、当選した議員に労働者の味方になってもらうためです。こうした活動があるからこそ、働く人の権利が守られ、不当な労働環境の改悪を防ぐ防波堤として機能しているのです。

立憲民主党と国民民主党の違いは?連合との協力関係を整理

連合が支援する立憲民主党と国民民主党は、もともと同じ政党に所属していた議員も多く、働く者の権利を重視する姿勢は共通しています。しかし、連合 立憲 国民 違いとして注目されるのが、他党との連携のあり方やエネルギー政策のスタンスです。立憲民主党はリベラルな色合いが強く、野党共闘を重視する傾向にありますが、国民民主党は「対決より解決」を掲げ、現実的な政策提言を重視する中道寄りの立場を取っています。

こうした政党間の路線の違いは、連合内部の「産業別組織(産別)」の関係にも影響を与えます。例えば、電力や自動車などの製造業を中心とした組合は、現実的なエネルギー政策を求める国民民主党を支持する傾向があり、一方で官公庁などの組合は立憲民主党とのつながりが深いといった背景があります。

現在、連合の会長は、働く人の声を一つにまとめるために両党の結集を呼びかけていますが、政策の違いから足並みを揃えるのは容易ではありません。それでも、日本労働組合総連合会の役割として、バラバラになった働く者の政治的パワーを再び最大化し、政権に対して強い発言力を維持し続けることが今後の大きな課題となっています。

連合が抱えるジレンマ|立憲と国民の「違い」が与える影響

連合(日本労働組合総連合会)にとって、支援先である立憲民主党と国民民主党の「分裂」は、組織の団結を揺るがす大きなジレンマとなっています。連合 立憲 国民 違いをわかりやすく整理すると、その核心は「他党との距離感」と「エネルギー政策」の2点に集約されます。

まず一つ目の違いは、共産党との連携に対する姿勢です。立憲民主党は、自民党に対抗するために共産党を含む野党共闘を模索することがありますが、連合(特に民間企業の組合)は歴史的・理念的な経緯から共産党との協力に極めて否定的な立場を取っています。

二つ目は、原発を含むエネルギー政策です。立憲民主党が「原発ゼロ」を強く掲げる傾向にあるのに対し、国民民主党は電力や自動車などの産業基盤を守る観点から、原発の再稼働や活用を認める現実的な路線を重視しています。

将来の展望:連合と政治・政党との協力関係はどう変わる?

2026年現在、連合(日本労働組合総連合会)と政治の関係は、大きな転換点を迎えています。連合が掲げる「働くことを軸とする安心社会」を実現するため、芳野会長率いる新執行部は、特定の政党に依存しすぎない「政策本位」の姿勢をさらに強めています。

これからの展望として注目すべきは、立憲民主党と国民民主党という二つの支援政党に対し、より具体的な「政策の一致」を強く迫っている点です。連合は、単なる数合わせの野党共闘ではなく、エネルギー政策や安全保障といった国の根幹に関わる部分での合意を求めています。この立憲 国民 違いをいかに埋め、働く人の声を一つの大きな政治勢力として結集できるかが、今後の連合の役割の鍵となります。

また、政治との協力関係における今後の変化を整理すると、以下のようになります。

今後の焦点 具体的な変化の方向性
政策実現の多様化 支持政党以外とも、労働課題(賃上げ・格差是正)において柔軟に協議を行う。
若年層・非正規への波及 組合員だけでなく、全ての働く人の利益を代表する政治団体としての存在感を高める。
二大政党的体制の追求 与野党が政策で切磋琢磨し、政権交代が可能な政治体制の確立を支援し続ける。

連合についてよくある疑問

「連合」と「共産党」が対立していると聞きますが、なぜ仲が悪いのですか?

歴史的な成り立ちと、目指す社会のあり方(イデオロギー)が根本的に異なるためです。連合は、かつて共産党の影響を排除しようとした労働団体が中心となって結成された経緯があり、現在も「自由にして民主的な労働運動」を掲げています。一方、共産党とは安全保障(日米安保)や天皇制、さらには民主主義の運営ルールに対する考え方が大きく異なります。そのため、連合が支援する立憲民主党などが共産党と選挙協力をすることに対しても、連合は一貫して否定的な立場を取っています。

ネットで「連合はやばい」という言葉を見かけますが、どういう意味でしょうか?

多くの場合、組織そのものが違法な活動をしているわけではなく、その「強固な影響力」や「内部の板挟み状態」を指して使われる言葉です。具体的には、選挙の際に約700万人の組織力で政党を動かす様子が、一般市民から見て「巨大な圧力団体」のように感じられ、批判的に捉えられることがあります。また、民間企業の組合(国民民主党寄り)と官公庁の組合(立憲民主党寄り)の間で意見が割れ、組織としての決断が難しい「ジレンマ」に陥っている様子が、政治的な危うさとして語られることもあります。

「連合」と「全労連」や「全労協」は何が違うのですか?

最も大きな違いは「政治的なスタンス」と「組織の規模」です。日本の労働組合の全国組織(ナショナルセンター)は主に3つあり、それぞれ支援する方向性が異なります。

組織 名規模(組合員数) 政治的な主なスタンス
連合 約700万人(最大) 立憲民主党・国民民主党を支援。中道的
全労連 約100万人 日本共産党と協力関係にあり、革新的
全労協 約10万人 社会民主党(社民党)などと近く、左派的

連合のまとめ

この記事では、日本労働組合総連合会(連合)の基本的な役割から、複雑な政治・政党との関わりについて詳しく解説してきました。

連合は、単なる労働組合の集まりではなく、私たちの雇用、賃金、そして生活の質を支えるために、現場の交渉と国への政策提言という二つの大きな役割を担っています。ニュースなどで語られる「支持政党」や「政党間の違い」という話題も、すべては「働く人の権利を法律やルールとして確立させるため」という目的が根底にあります。

今回の記事の重要なポイントをまとめました。

  • 連合は日本最大の労働団体 約700万人が加盟しており、春闘を通じた賃上げの牽引や、労働法制の改善を政府に働きかける「ナショナルセンター」としての役割を担っています。

  • 支持政党は主に立憲民主党と国民民主党 「政策本位」の姿勢で両党を支援していますが、共産党との連携やエネルギー政策へのスタンスの違いにより、組織運営において難しい舵取りを迫られる場面もあります。

  • 政治に関わる理由は「ルールを変えるため」 最低賃金や社会保障など、個別の会社との交渉だけでは解決できない課題を解決するために、政治的な影響力を行使しています。

連合という組織を理解することは、これからの日本社会の働き方や政治の動向を読み解く大きな助けになります。この記事を通じて、身近な労働問題と政治がつながっていることを感じていただければ幸いです。

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